プロパンガス会社変更までの手順と注意!アパートなど物件別の詳細解説も
プロパンガス料金が高く、ガス会社変更を検討している方も多いのではないでしょうか。今回はガス会社変更の際に注意するポイントや良くあるトラブル、物件ごとの変更フローについて解説していきます。
プロパンガス会社変更にあたってすべきこと
変更する場合に、まず行うことは上記の4点です。特にプロパンガス料金の相場については念入りに調べることをおすすめします。料金相場と現在の料金を比較し、本当に高いかどうかを確認しましょう。
また、賃貸物件にお住まいの場合は、ガス会社変更に物件オーナー様・管理会社の承諾が必要です。
現在の料金と相場を確認
お住まいの地域のガス料金について、相場と現在の料金を調べて比較してみましょう。地域ごとの平均料金は、石油情報センターでも確認することができます。また賃貸物件の場合は、相場よりも高い料金設定がされていることが多いです。
相場よりも安すぎる場合には、契約後に値上げされてしまう可能性もあるので注意が必要です。
契約者の確認
戸建 (持ち家) |
戸建 (賃貸・借家) |
集合住宅 (賃貸) |
集合住宅 (分譲・所有) |
|
---|---|---|---|---|
契約者 | 家主 | 物件オーナー様 管理会社 |
物件オーナー様 管理会社 |
管理組合 |
ガス会社を変更する場合は、事前に契約者を確認しておきましょう。物件別の契約者については、上記の通りです。集合住宅、戸建を問わず、賃貸物件の場合は物件オーナー様や大家様の許可を取る必要があります。賃貸物件でガス会社変更を検討している場合、まずは契約者へ相談してみましょう。
無償貸与契約の確認ポイント
- お住まいの家は築何年か?
- (契約がある場合)残存価格はいくらか?
現在のガス会社に対して、配管やガス機器設置に関する無償貸与契約を交わしている場合は、残存価格の有無を確認しておく必要があります。その際には、お手元の無償貸与契約の期間を確認しましょう。
無償貸与契約期間は、一般的に10年~15年契約が多く、配管等の設備から15年程度経過している場合は、支払いが完了している可能性があります。
万が一契約期間内で解約する場合は、14条書面(液化石油ガス法第14条)に示される消費設備の残存価格を支払う必要があります。
但し、新しく契約するガス会社が残存価格を負担してくれる場合があるため、併せて相談してみましょう。
お住まいの家は築何年か
無償貸与契約を確認する時に重要なのが、「新築から何年経過したか?」。無償貸与契約は、一般的に10~15年で契約しています。もし築15年以上経っていれば、契約が満了しているため無料でガス会社を変更できます。
このように、築15年というのは、無償貸与契約を確認する際には1つの目安になります。ガス会社を変更する場合にはぜひ覚えておいて下さい。
(契約がある場合)残存価格はいくらか?
万が一、契約期間内での解約になる場合は、契約の残り期間に応じた消費設備の残存価格(違約金)を支払います。基本的にこの残存価格が、プロパンガス会社変更の費用に大きく影響します。またガス会社や地域によっては、供給設備の撤去費用がかかることもあります。
例えば築15年以下であっても、築14年の物件などは残存価格が少ないと考えられますので、費用をかけずガス会社を変更できるでしょう。
新ガス会社の選定
変更先である、新ガス会社選定を行います。以下の3点は重要事項として特に意識してみましょう。
- ホームページ等で料金情報を明確に開示している(料金の透明性は信頼に繋がる)
- 地域のLPガス協会加盟企業、またはその提携会社である(協会規則に則った対応を行うため健全性が高い)
- 問い合わせに対して、丁寧で分かりやすく、誠意ある対応である
ガス会社の料金メニューなどはホームページや事務所で開示され、消費者が確認できるようになっているのが一般的です。また自治体のLPガス協会員のガス会社は、法律以外に協会規則に則った対応が求められ、健全性が高いと判断する指標の1つにもなります。
また誠意ある対応や丁寧な応対かどうかも併せて確認してみましょう。
プロパンガス会社を変更する手順
プロパンガス会社の変更は無料で一切費用は掛かりません。いつでもお気軽にご相談ください。
お客様が行うこと
ご相談・お問い合わせ
新ガス会社に料金の相談をする際には、現ガス会社の検針票を用意しておくと料金比較がスムーズです。
比較に関して、1社との料金比較では安いまたは高いという判断しかできないため、料金の妥当性を見極めるためにも複数のガス会社と比較しましょう。現ガス会社との解約条件の中で設備の残存価格が発生する場合は、費用負担についても確認しておくことが大切です。
また賃貸物件にお住まいの方は、事前に物件オーナー様・大家様からガス会社変更の承諾をもらっておくと、手続きが更にスムーズになります。
ご確認・ご意見
現ガス会社に解約を通知する前に、新ガス会社の情報収集や切り替えに関する相談を行います。
ガス会社を変更する際には、消費者から現ガス会社に解約を通知することもできますが、新ガス会社が消費者(契約者と同様)の代理人として解約を委任されるケースが一般的。
現ガス会社へ解約を通知する前に、新ガス会社についての確認や不明点を解消しておきましょう。
また、もし独力でガス会社変更を行う場合は以下3点に注意して情報収集しましょう。
- 供給可能なエリアであるとは限らない
- 料金の調べや比較に時間がかかる
- 業務提携があるガス会社同士では変更が行えないため、どのガス会社にでも変更できるわけではない
お申込み
後日新ガス会社の担当者が訪問、消費者へ委任状が手交され、最終的に署名します。
署名の前に、料金設定や契約の縛りがないかを最終確認しましょう。
委任状は、あくまでも消費者の意志で作成される必要があるため「まずはこれに署名して下さい」など、署名ありきの対応は要注意です。後に現ガス会社は、署名の有効性を示すものであるか調査することがあり、無効と判断された場合は、契約に至らないこともあります。必ず正式な手続きを踏むようにしましょう。
切り替え作業の立ち合い
作業時間は約60分(1時間前後)。ガスメーターとガスボンベ(周辺機器含む)を取り換える簡単な作業を行います。
給湯器などのガス機器の設置をご希望される場合は、更に1時間~2時間程度の時間がかかります。
全ての作業が完了した後に、ガス設備の点検ならびに調査を行い、異常がないことが確認された上で、14条書面の説明を受け署名します。
どうしても工事の立ち合いをするのが難しい場合は、ガス開栓時に対面するだけでもいいことがあります。事前に相談しておきましょう。
当社側が行うこと
新ガス会社・料金のご提案
希望や相談内容から複数のガス会社をご紹介し、最良条件の会社をご提案します。具体的には主に以下の内容を説明します。
- 新ガス会社の料金メニューの提示と現在の料金との差額について
- 新ガス会社契約後の料金の値上げ等に対する当社独自の保証を説明
- 無償貸与契約に伴う設備残存価格の支払いについてなど、相談内容の解決手段の提案
ガス会社のご手配
お選びいただいたガス会社へ申し込み日程等を調整します。ガス機器の購入など、その他の希望があればガス会社との交渉を行います。
ガス会社によるご訪問
訪問時は主に、新ガス会社へ変更する今後の流れの説明を行い、委任状を受領します。訪問時の確認事項等は以下の通りです。
- 消費者からの不明な点の聞き取りや回答
- 未払い料金の有無の確認
- 設備の確認などの現場調査
- 現ガス会社の残存価格についての対応説明
- (変更手続きを新ガス会社へ委任する場合)消費者から委任状を受領
- 契約日の調整(委任状は契約書ではありません)
説明を受けた上で、不明点や質問事項等があれば担当者へ確認しておきましょう。
現業者への解約手続き
現ガス会社へ委任状を提出します。一部地域では、消費者様から解約通知を行う場合もあります。
提出の際は、正当性を証明するために合わせて、ガス会社変更に伴う設備等の残存価格の算定依頼と支払いの調整、供給設備等の撤去日時の調整を行います。(通知から原則中7日以内)
ガス会社変更工事
ガス会社変更工事終了後、契約内容の説明を行いガスの供給が可能となります。ガス会社変更工事や契約内容の説明は以下の通りです。これに加え、現状設備の撤去も新ガス会社が行う場合もあります。
- 供給設備等の設置工事(ガスメーター・調整器・ボンベ・配管)
- 設備の変更や供給開始における完成検査や供給開始時点検・調査の実施
- 液化石油ガス法に基づく14条書面(契約書)の説明
- 無償貸与契約を新たに締結する場合は、貸付貸与契約書等の説明
プロパンガス会社の変更でよくあるトラブル
ガス会社の変更に際しては、現ガス会社からの引き留めや、新ガス会社からの提案などによって、消費者様がトラブルに巻き込まれることもあります。よくある事例を確認し、トラブルを回避できるようにしましょう。
前ガス会社の残存価格
現ガス会社に対してガス料金や解約に伴う設備等の残存金がある場合は、供給設備の撤去がおこなわれません。
ガス会社を変更するためには残存金の清算は必須ですので、事前にしっかりと支払いを済ませておきましょう。
ただし、新ガス会社と新たに無償貸与契約を結ぶことで、無償貸与契約の残債、新たな設備購入や設置費用を支払わずに済む可能性があります。毎月のガス代の未納金を負担してもらえることは絶対にないので注意しましょう。
こうした費用をどこまで負担してくれるかは、会社によって異なります。事前に確認しトラブルにならないようにしましょう。ちなみに「ガス屋の窓口」では供給設備の撤去費用は新ガス会社との間で受け持ち、お客様負担にならないようにしています。
変更後の料金値上げ
新ガス会社へ相場よりも安い料金で変更したものの、契約後に値上げが起きることがあります。いわゆる不当値上げです。
新ガス会社へ変更する際は、「絶対に値上げしない」の言葉に騙されないことが大切です。
相場よりも安すぎる金額を提示されたら、まずはこの不当値上げの可能性を考慮しておきましょう。
こうした不当値上げ対策として最も効果的なのは、プロパンガス料金比較サービス等を提供している民間企業の料金監視制度の活用です。
たとえ料金の内訳を公開していたとしても、それが不当値上げなのかどうかを個人で確認するのには限界があります。
「ガス屋の窓口」では「永久料金監視保証」を実施。原油価格や各社の料金変動を考慮し、お客様の契約するガス会社の値上げが妥当かどうかを判断します。もし不当値上げに不安を感じる場合は、お気軽にご相談ください。
撤去費用の発生
地域やガス会社によっては、ガス会社変更に伴う供給設備の撤去費用を請求することがあります。大体15,000円前後が相場ですが、こうした撤去費用が発生する可能性も考慮しておきましょう。
「ガス屋の窓口」では新ガス会社との間でこの費用をできる限り受持ち、お客様への費用負担ゼロを目指しています。
【住宅別】プロパンガス変更の流れとポイント
戸建(持ち家)の場合の契約変更
STEP | 手続き内容 |
---|---|
1 | (築15年未満の場合)現ガス会社との無償貸与契約内容を確認する |
2 | 新ガス会社の選定および供給申し込み |
3 | 新ガス会社による切り替え工事後、供給開始 |
戸建の賃貸物件(借家) の場合の契約変更
STEP | 手続き内容 |
---|---|
1 | 大家さんにガス会社変更の相談と承諾 |
2 | 新ガス会社への供給申し込み |
3 | 新ガス会社による切り替え工事後、供給開始 |
集合住宅の賃貸物件(アパート・マンション)の場合の契約変更
STEP | 手続き内容 |
---|---|
1 | 物件オーナーや管理会社にガス会社変更の相談と承諾 ※一部地域では、入居者全員からの同意書が必要 |
2 | オーナー様との契約内容確認 |
3 | 新ガス会社への供給申し込みおよび契約締結 |
4 | 新ガス会社による切り替え工事後、供給開始 |
自己所有の集合住宅(分譲マンション)の場合の契約変更
STEP | 手続き内容 |
---|---|
1 | 管理組合にガス会社変更の相談 ※理事会や自治会の規約および地域の慣習によって手順が異なります |
2 | 総会でガス会社の変更の決議決定 |
3 | 新ガス会社への供給申し込み |
4 | 新ガス会社による切り替え工事後、供給開始 |
変更の手順を確認!実際にプロパンガス会社を変更してもっとお得に
相場より高いガス料金を安くするためには、ガス会社を変更することが最も効果的です。しかし、ガス会社を変更する前には、残存価格や変更する会社の情報を調べておくことを忘れてはいけません。
また、切り替えに伴うトラブル回避のためにも、プロパンガス料金比較サービスを利用することも一つの手段です。もしプロパンガス会社の変更を検討している場合は、「ガス屋の窓口」にもお気軽にお相談ください。
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