都市ガスとプロパンガスどっちがいい?メリット・デメリットも解説

プロパンガスと都市ガスのどっちがいいか決めるイメージ

都市ガスとプロパンガスはどちらもご家庭で利用されているガスですが、それぞれ特徴や料金設定が異なります。

もし「どっちのガスを利用しようかな…」と悩んでいる方は、まず都市ガスとプロパンガスの違いを理解してから、自分が生活スタイルにはどちらの方が合っているか考えると良いでしょう。

この記事では都市ガスとプロパンガスを選ぶならどっちがいいのか、選ぶべきポイントやメリット・デメリットなどをご紹介していますので、自分にどちらのガスが合っているか考える際の参考にしていただければ嬉しいです。

都市ガスとプロパンガス、どっちがいいか選ぶポイント

都市ガスとプロパンガスを選ぶポイント

都市ガスとプロパンガスにはそれぞれ特徴がありますので、何を優先したいかによって選ぶガスも変わってきます。まずは主な選ぶポイントとなるものを紹介しますので、自分が何に当てはまるのかイメージを膨らませましょう。

もし、今利用しているのが都市ガスとプロパンガスどちらか分からない方は、以下の記事に見分け方をまとめていますのでご参考ください。

①使用しているガス器具をそのまま使いたい

給湯器やガスコンロなどのガス器具は、都市ガス用とプロパンガス用に分かれているのはご存じでしょうか?都市ガスとプロパンガスでは熱量も異なるため、ガスに合わせたガス器具を使用する必要があります。

ですので、現在のお住まいなどでガス器具をお持ちで、そのガス器具を今後も使いたいようでしたら、お持ちのガス器具に合わせたガスを選ぶと良いでしょう。

②災害時の復旧速度が速い方がいい

都市ガス復旧まで プロパンガス復旧まで
宮城県沖地震 31日 3日
釧路沖地震 23日 1日
阪神・淡路大震災 85日 14日
新潟県中越地震 53日 18日

上記は過去の震災から都市ガス・プロパンガスの復旧までにかかった日数のデータですが、災害時の復旧はプロパンガスの方が早いんです。

これは供給方法の違いによるもので、都市ガスは全家庭のガス管が地中の導管を通じて繋がっており、一定範囲全ての点検が終わるまで復旧できません。一方でプロパンガスはご家庭ごとの個別供給が主ですので、自宅の安全点検ができれば順次利用を再開できる為普及が早く、万が一に備えたい方にはオススメのポイントです。

③導入費用を安く抑えたい

プロパンガス 都市ガス
配管費用 9~11万円 12~15万円※1
コンロ・給湯器費用 15~20万円 15~20万円

※金額は全て戸建住宅の場合の試算となります
※1:導管が物件の前まで敷かれている場合

上記はプロパンガスと都市ガスの導入時にかかる設備費用ですが、配管費用の分で数万円プロパンガスの方が安いものの、そこまで極端に差はありません。

大きな違いとなるのがプロパンガス特有の「設備貸与」です。大まかにいえば、初期費用無料でガス設備を設置する代わりにガス代が割高になり10~15年の縛りがつくものですが、初期費用の約30万円前後が掛からないという大きなメリットがあります。

また都市ガスの配管費用については、もし地中の導管が物件の近くに無い場合は導入できなかったり、導入費用が数十万円~数百万円かかったりする場合もあり、基本的にはプロパンガスの方が初期の導入費用を抑えられると言えます。

ただし、どちらが安いのかは物件によって異なりますので、プロパンガス・都市ガス両方の導入見積もりを取って、具体的な金額を基にどちらが安いか判断しましょう。

④月々のガス代を安くしたい

プロパンガス 都市ガス
1ヶ月のガス代(税込) 5,885円※1 5,672円※2

※1「ガス屋の窓口」東京都の案内ガス料金と「日本生活協同組合連合会」2016年7月公表の「わが家の電気・ガス料金しらべ」の平均ガス使用量から試算したガス代
※2「東京ガス株式会社」2024年5月検針分 B表料金と、同ホームページ記載の平均ガス使用量から試算したガス代

2022年より前は都市ガスの方が安いのが当たり前でしたが、ロシア・ウクライナの問題が起きて以降は、適正料金のプロパンガスの方が都市ガスより安いケースもあります。

ただ、不当な値上げ等によって料金が急激に割高になってしまうのもプロパンガスの特徴ですので、安定した金額でガスを利用したい方は都市ガスの方が向いていると言えます。

もしどっちのガスを利用するか選べる状況でしたら、相見積もりを取って比較した上でガスを選べば間違いはないでしょう。

都市ガスとプロパンガス、使うならどっちがいい?

都市ガスとプロパンガスのどっちがいいか悩む女性

都市ガスが向いている人

ガス代を安定して安くしたかったり、家の敷地内にガスボンベを設置したくない方は、都市ガスが向いていると言えます。

ガス切れも起きませんし、敷地に限りがある都心部では都市ガスが向いているご家庭が多そうです。

プロパンガスが向いている人

災害時の復旧も早いので、万が一に備えたい方にはプロパンガスが向いていると言えます。

また設備貸与などを活用して設備費用等の持ち出しを減らしたいご家庭でも、プロパンガスのメリットがありそうですね。

都市ガスとプロパンガスのメリット・デメリット

都市ガスとプロパンガスのメリット・デメリット

ここからは都市ガスとプロパンガスのメリット・デメリットをご紹介します。もしこのデメリットは嫌だなぁと感じるものがあったり、このメリットいいかも!と思うものがあれば、それを基準に判断してもいいですね。

都市ガスのメリット

料金が安定して安い

都市ガスの1番のメリットは、毎月のガス代が安定して安いことでしょう。プロパンガスのように世帯ごとに料金が大きく異なることもなく、どのご家庭でも同じように安くガスを利用できます。プロパンガスのように不透明な値上げで急激

都市ガスのデメリット

災害時の復旧に時間がかかる場合がある

前述のとおり都市ガスは一定範囲の安全が確認できてからの復旧となるため、プロパンガスに比べると復旧が遅くなる傾向にあります。

供給エリアが限られている

都市ガスは地中埋設のガス導管があるエリアでしか利用できません。都市ガスを利用したい方は、お住まいの地域や引越し先が都市ガスエリアなのか確認してみてくださいね。

プロパンガスのメリット

災害復旧性が高い

プロパンガスはご家庭ごとに個別供給されているため、自宅のガス器具・配管の安全確認ができ次第すぐに利用再開できるメリットがあります。
また、プロパンガスのボンベは複数本設置されていることが多く、災害時にガスボンベの配送ができなくなってもしばらくはガスを使用できるので安心です。

全国どこでも利用できる

プロパンガスは、ガスボンベを設置できて供給してくれるガス会社があれば、全国どこでもガスを利用することができます。

プロパンガス会社は全国に約16,000社あるので、都市ガスが引かれているエリア含めほとんどの地域で利用することができるのです。

プロパンガスのデメリット

ガス代が割高

適正料金では比較的安く利用できるプロパンガスですが、不透明な値上げが依然として多く、平均料金は割高になっていて都市ガスの1.5倍~2倍ほどのガス代になっていることも。

また貸付配管などによる不透明な料金設定もあり、一般消費者が適正なガス代を理解しづらい点も問題です。

自宅にガスボンベの設置が必要

プロパンガスを利用するためには、通常ガスボンベの設置が必要です。一般的な胸元まである50kgボンベと呼ばれるものは直径が約60cmあり、自宅に設置するとどうしても少し目立ってしまいます。

ボンベカバーなどで隠すこともできますが、いずれにしてもボンベの設置スペースが必要となります。

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どっちがいいか悩んだらガスの違いも確認して決めよう!

プロパンガスと都市ガスをどっちにするか悩む夫婦

都市ガスの物件の方がちょっと高いけど、プロパンガスと都市ガスどっちがいいのかな?など、ガスのことで悩んだらガス代はもちろん、ガス自体の違いも見てみましょう。

どっちも安全に使えるガスですが、ちょっとした違いでも自分に合うガスを使って、より気持ちよく生活したいですね。

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