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プロパンガス契約の方法や変更手順を物件ごとに解説!料金を安くするための方法や注意点とは

プロパンガス契約の方法や変更手順を物件ごとに解説!料金を安くするための方法や注意点 イメージ

毎月のガス料金が高くて不満を抱いている方は多いのではないでしょうか?高いイメージが根強いプロパンガスは、ガス会社ごとに料金が大きく異なります。家計の負担を軽減できる優良ガス会社と契約するために、知っておくべきポイントや契約手順について解説していきます。

賃貸物件でのプロパンガス契約者は誰?

戸建
(持ち家)
戸建
(賃貸・借家)
集合住宅
(賃貸)
集合住宅
(分譲・所有)
契約者 家主 物件オーナー様
管理会社
物件オーナー様
管理会社
管理組合

賃貸物件や分譲住宅では、ガス会社と大家様などの物件管理者(契約者)との間で予め契約を締結しています。

そのため、もし賃貸物件にお住まいでガス会社を変更したい場合は、まず、それぞれの物件管理者に相談しなければなりません。

基本的なプロパンガス契約のフロー

STEP 手続き内容
1 料金診断
2 新ガス会社の選定
3 新ガス会社と契約

料金診断を行い、今の金額が適正かどうかを判断します。その際に、無料でガス器具・配管などを設置してもらったことがある場合や新築~築15年未満かどうかも確認しておきましょう。もし当てはまる場合、無償貸与契約をしている可能性もあるので、併せてチェックが必要です。

その後、新ガス会社を見つけ、契約へと進みます。

物件ごとにさらに詳しい契約フローを知りたい方はこちら

新たにプロパンガス契約をする際に注意しておきたいポイント

新たにプロパンガス契約をする際に注意しておきたいポイント イメージ

ガス会社と新たに契約をする場合には、「料金相場」と「無償貸与契約」、「保証金」、「契約書」をしっかり確認することが重要です。では上記4点についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

料金相場を理解する

お住まいの地域のガス使用量に対する料金相場を理解しておくことで、契約を検討しているガス会社の料金が妥当かどうかを判断できます。

ただ契約前に相場よりも遥かに安い金額が提示された場合は、契約後の値上げの可能性も考える必要があります。

無償貸与契約を理解する

資源エネルギー庁が問題視するLPガス契約

上の図は、資源エネルギー庁が問題視するLPガス契約についての図です。

物件オーナー様へのサービスとして無償で設置したガス給湯器などの費用を、入居者様にわからないような形でガス料金に上乗せして請求することができてしまいます。

その際に用いられる契約が「無償貸与契約(貸付貸与契約)」です。

無償貸与契約とは、配管やガス機器などの消費設備を無償でガス会社が設置する代わりに、その費用を毎月のガス料金に上乗せする契約のことです。10~15年という期間が一般的です。

無償貸与契約は初期費用が軽減できますが、契約期間中に毎月のガス基本料金や従量単価が高く設定されてしまいます。

無償貸与契約期間中に解約はできない?

契約期間中の解約は可能ですが、無償貸与契約に記載されている消費設備の残金(残存価格※1)や供給設備の撤去費用を一括で支払う必要があります。

*1.消費設備の残金(残存価格)…配管工事や給湯器の設置費用など、無償貸与契約で支払いが終わっていない費用のこと

残存費用の支払いは原則消費者または物件管理者の義務ですが、金額によっては新しく契約するガス会社が残存費用を負担してくれる場合があります。

保証金についての確認

新しくプロパンガスを契約する際、担保として保証金を要求されることがあります。保証金は主に、賃貸物件退去時の料金未払い防止を目的としていますが、全ての世帯に課せられるものではなく、ガス会社の規則によって要求先が異なります。

そのため、契約時に内容を確認し、支払う場合には保証金預かり証を保管しておきましょう。

契約書の確認

液化石油ガス法 第十四条 液化石油ガス会社は、一般消費者等と液化石油ガスの販売契約を締結したときは、遅滞なく、次の事項を記載した書面を当該一般消費者等に交付しなければならない。

電子政府の総合窓口「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 第十四条

プロパンガス契約を結ぶ時の契約書には、上記のように定められた項目が記載されています。

具体的には以下の内容が盛り込まれています。契約時にしっかり確認しておきましょう

  1. LPガスの種類
  2. LPガスの引渡しの方法
  3. 料金 (料金制度の内容、料金制度の考え方など)
  4. 設備の所有関係(どれが販売店所有で、どれが消費者所有か)
  5. 設備の設置、変更、修繕および撤去に要する費用の負担方法
  6. 消費設備(ガス配管、給湯器、コンロなど)を販売店が所有している場合は、
    ・利用料や支払方法
    ・契約解除時に消費者が消費設備に係る配管を買い取る場合の金額や算定方法
  7. 消費者、販売店、保安機関の保安上の責任

契約書のひな型を実際に確認してみるならこちらから(外部サイトへジャンプします)

出典元:経済産業省 第3回 総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 石油・天然ガス小委員会 液化石油ガス流通ワーキンググループ 資料4:全国LPガス協会資料

新しいガス会社を選ぶ際に確認したいこと

新たにプロパンガス契約をする際に注意しておきたいポイント イメージ

チェック項目
契約時の料金はいつまで保証されるのか?
実際にガスを納入するのは誰か?
解約条件で不利にならないか?
認定を受けた保安機関であるか?

参考:経済産業省「LPガスの取引の適正化

経済産業省では「LPガスの取引の適正化」を実現するために、上記4項目を確認することが推奨されています。

しかしこれらの項目を全てご自身で確認することは非常に困難です。そのため、もし新しいガス会社へ変更を希望する場合は、優良なガス会社を紹介する民間企業に依頼するのもおすすめです。

【住宅別】プロパンガス会社契約変更フロー

ここでは、住宅別に、プロパンガス会社の契約に向けたフローをご紹介します。お住まいの物件に合わせたフローをチェックしてみてください。

戸建(持ち家)の場合の契約変更フロー

STEP 手続き内容
1 (築15年未満の場合)現ガス会社との無償貸与契約内容を確認する
2 新ガス会社の選定および供給申し込み
3 新ガス会社から現ガス会社に契約解除の通知
4 新ガス会社による切り替え工事後、供給開始

新築戸建物件で契約する場合の注意点

新築戸建でプロパンガスを導入する場合、ハウスメーカーや工務店がガス会社を選定してくれることがあります。

しかしそれがベストの選択であるとは限りません。建築会社と契約を交わす前に、契約担当者の方と利用したいプロパンガス会社について相談しておくことを強くおすすめします。

新築の場合は忙しい施工時期にガス会社を選定しなければならず、ご自身でご対応するのは現実的ではありません。もしガス会社にもこだわるなら、料金査定とガス会社選定を行う会社の利用も検討してみましょう。

中古戸建物件で契約する場合の注意点

中古物件の場合の注意点は、前物件所有者が利用していたガス会社のガスメーターやガスボンベが残されている場合があるということです。

ガス会社は、前物件の所有者から設備等の撤去依頼がない限り、次の物件所有者の継続利用を見越して、設備やガスボンベを残しておくことがあります。

しかし、こういった場合でも新しいガス会社との契約は可能です。もし別のプロパンガス会社と新規で契約する場合には、相談時にガスメーター・ガスボンベに書かれた会社名を伝えましょう。

ガスメーター・ガスボンベを撤去してもらうことで選択肢が広がり、より良い条件の契約にも繋がります。

戸建の賃貸物件(借家) の場合の契約変更フロー

STEP 手続き内容
1 大家さんにガス会社変更の相談と承諾
2 新ガス会社への供給申し込み
3 新ガス会社による切り替え工事後、供給開始

借家ではまず大家様から了承を得る必要があります。また場合によっては大家様から申込書をいただくこともあります。

大家様との交渉と聞くと、気が引けてしまう方も多いかもしれませんが、当サイトの実績から見るに賃貸物件の中では、戸建の賃貸物件の方が変更してくれやすい傾向にあります。

ガス会社を変更したいと思ったらまずは気軽に相談してみましょう。

集合住宅の賃貸物件(アパート・マンション)の場合の契約変更フロー

STEP 手続き内容
1 物件オーナーや管理会社にガス会社変更の相談と承諾
※一部地域では、入居者全員からの同意書が必要
2 オーナー様との契約内容確認
3 新ガス会社への供給申し込みおよび契約締結
4 新ガス会社による切り替え工事後、供給開始

集合住宅の賃貸物件でそもそもプロパンガス供給契約をしないのは可能か?

物件にプロパンガスを供給する設備が整っていたとしても、入居者が必ず供給契約をしなければならないというわけではありません。

しかしプロパンガスは、キッチンやお風呂、洗面所に至るまで日々の生活に深く関わっています。もし節約という観点で契約しないと考えている場合は、あまり現実的とは言えません。

お湯が出ない、火が使えない、シャワーやお風呂も使えないという状況を想像していただければお分かりいただけるのではないでしょうか。

自己所有の集合住宅(分譲マンション)の場合の契約変更フロー

STEP 手続き内容
1 管理組合にガス会社変更の相談
※理事会や自治会の規約および地域の慣習によって手順が異なります
2 総会でガス会社の変更の決議決定
3 新ガス会社への供給申し込み
4 新ガス会社による切り替え工事後、供給開始
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プロパンガスの契約をする注意点を理解!お得なガス利用を検討してみましょう

新ガス会社との契約の前には、まず料金相場を知り、無償貸与契約の有無や最低契約期間を確認、そして新ガス会社についての情報を入手しておくことが大切です。

また賃貸住宅や分譲マンションにお住いの方は、個人の意思のみでガス会社の変更はできないため、まずは各管理者へ相談しましょう。

もしプロパンガス会社との契約で不安なことがあれば、当サイトへ一度ご相談ください。独自の基準で選んだ優良ガス会社から、あなたに最適なプランをご提案させていただきます。

      監修者:
プロパンガス事業 統括本部長
斎藤 行雄
新卒で大手プロパンガス会社へ入社。液化石油ガス設備士などの資格を取得し、充填・配送・設備工事・営業を一通り行う。その後、プロパンガス自由化に伴い独立し、業界初のWEB状でのプロパンガス会社変更サービスを立ち上げ。
2014年に法人化しガス屋の窓口を展開。プロパンガスに約30年携わった知識とノウハウを活かして、催事やガス会社向けのセミナーなどを手掛け、現在は複数のガス会社の顧問も務めている。
執筆者 神八 徹
プロパンガスのマーケティング・セールスに10年以上携わった経験を活かして、ガス屋の窓口の記事ライティングを担当。マーケット調査や執筆・編集を行っている。
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