プロパンガスの三部料金制って何?いつ導入?検針票も解説
「液化石油ガス法」の改正省令が2024年4月2日に公布され、2025年4月2日から、プロパンガス料金は三部料金制の徹底が義務付けられました。でも一体、三部料金制って何なの?何が変わるの?という相談が当社にも届いておりますので、詳しくまとめてご説明したいと思います。
プロパンガスの三部料金制とは
三部料金制は名前の通り「基本料金」「従量料金」「設備料金」の3つからガス代を計算する料金制のことです。二部料金制では従量料金に設備料金が含まれていましたが、設備料金も分けて表示する透明性の高い料金制です。検針票上ではシンプルに設備料金の欄が増えると考えれば分かりやすいですね。
どうして三部料金制になるの?
過去のプロパンガス料金は二部料金制が主流でしたが、2025年4月2日に施行される法改正の「三部料金制の徹底(設備費用の外出し表示・計上禁止)」により三部料金制に移行しました。
二部料金制では、設備貸与(設備の無償設置)によるガス料金への上乗せがあっても消費者には内訳がわからず、ガスとは無関係な費用がガス料金として支払われる不透明な状態が多発していました。それを是正すべく、設備料金を外出し表示した三部料金制への移行が行われたのです。
また、三部料金制の徹底に合わせて、LPガス消費に関係ない設備費用のガス料金への計上が禁止(賃貸住宅ではガス器具等を設備料金へ計上することも禁止)されました。
いつから三部料金制が導入される?
三部料金制の徹底は2025年4月2日施行ですので、多くのガス会社では施行日に合わせて導入されます。新規契約・既存契約ともに適用されますので、ほとんどのお客様が三部料金制となり、検針票にも反映されます。
三部料金制になる際のチェックポイントは?
- 三部料金制への移行に合わせて基本料金・従量単価が高くなっていないか
- 設備料金が掛かっている場合、何の費用か確認しておく
三部料金制の「基本料金」「従量料金」「設備料金」がそれぞれいくらで、二部料金制のころと比べて高くなっていないか、念のためチェックしておきましょう。また、特に三部料金制に移行して設備料金が掛かるようになった場合、それが何の設備費用なのかを必ず確認し、明確に把握しておきましょう。
三部料金制になっていない…!どうすればいい?
実はこの三部料金制の徹底、実施されない場合はガス会社に以下のような罰則等があるんです。
- 報告徴収
- 立入検査
- 勧告
- 勧告に従わないときは公表
- 基準適合命令
- 命令に違反したときは登録取消し
- 30万円以下の罰金
ですので、基本的には三部料金制になるはずですが、もし三部料金制になっていない場合は経済産業省資源エネルギー庁が情報提供窓口を設けていますので、そこから情報提供することで是正を促せます。
参考:LPガスの取引適正化に関する情報提供窓口(通報フォーム)
仕組みを理解して、ガス会社をしっかり選ぼう
過去にはガス料金の内訳を明示する努力義務が課されましたが、上手く機能しませんでした。今回は不動産業界団体も巻き込んだ法改正で罰則もある為、業界全体でガス料金の透明化が行われていく見通しです。もし三部料金制になる際にガス代が高くなる等の問題が出たら、安心して利用できるガス会社を選びなおすチャンス。ガス料金も適正なガス会社への見直しを検討したい方は、見直しが必要かも診断できますよ。