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「エコジョーズ」と「エコキュート」の違いは?特徴やメリットを比較

写真で見るエコジョーズとエコキュートの違い

エコキュートもエコジョーズもお得にお湯を沸かすための機器で、名前は聞いたことがあるという方は多いはず。名前こそ似ていますが機能は全くの別物ですので、特に使い勝手やコストの違いをしっかり理解した上で自分に合う機器を選べれば、光熱費を節約することができます。

給湯器が不調で買い替えを検討していたり、新居で使う設備を購入予定だったりする方は、エコキュートやエコジョーズへの買い替えを検討しやすいタイミングです。そんな時に必要になるエコジョーズとエコキュートの違い、選ぶポイントなどをまとめました。まずは早速、エコジョーズとエコキュートの違いをチェックしていきましょう。

エコジョーズとエコキュート、何が違う?

エコキュートとエコジョーズはご家庭でお湯を沸かすための機器ですが、お湯を沸かす仕組みやコスト・光熱費なども異なります。では具体的に何がどう異なるのか説明していきましょう。

お湯を沸かす仕組みの比較

エコジョーズ エコキュート
燃料 ガス 電気
給湯タイプ 瞬間型 貯湯型

大きく分けると、ガスでお湯を沸かすのがエコジョーズ、電気でお湯を沸かすのがエコキュートです。

エコジョーズはお湯を使う時にお湯を沸かす「瞬間型」の給湯機器で、ガスバーナーの炎と熱い排気を利用して効率的にお湯を沸かします。一方でエコキュートは、夜間の電気代が安い時間帯にお湯を沸かして貯湯タンクにお湯を貯めておく「貯湯型」で、電気を動力として空気中の熱を取り込みお湯を沸かす「ヒートポンプ式」の環境にもやさしい給湯機器です。

もし貯めておいたお湯が無くなってしまった場合は、エコキュートも瞬間的にお湯を沸かすことはできますが、あくまでサポート的な利用になります。

コストの比較

エコジョーズ エコキュート
寿命(目安) 10年程度 10年程度
買い替え費用 15万~18万 40~70万円
浴槽一杯分の光熱費(200L) 84.2円 53.34円
月間の光熱費 4,812円 2,400円

※料金単価:プロパンガスは関東エリア当社案内料金(税別300円)、電気は東京電力エナジーパートナー様のスマートライフプランの場合の料金
※光熱費の計算式:エコジョーズ・(40℃−8℃)×200L÷(95%×24.000kcal)×300円、エコキュート・1.5w×2h×17.78円

エコジョーズとエコキュートのコストを比較すると、エコジョーズは買い替えが安く、エコキュートは光熱費が安くなります。ただ、お湯を使う量が少ないご家庭では、エコジョーズとエコキュートの光熱費の差も少なくなってしまうので、一概にどちらがお得とは言えません。

エコジョーズとエコキュートの寿命とされる10年間の光熱費+買い替え費用で比較すればどちらがお得か試算できますので、現在のガス・電気の利用状況や購入検討をしたいエコジョーズ・エコキュートの具体的な設置見積もりを確認した上で、具体的な金額を見ながら比較検討しましょう。

使いやすさの比較

エコジョーズ エコキュート
安全性
設置スペース コンパクト
(壁掛けが主)
やや場所を取る
(ヒートポンプ・貯湯タンクの設置が必要)
湯切れ なし 可能性あり

使い勝手で一番差が出るのは「湯切れ」です。エコキュートは貯めておいたお湯を使い切ると湯切れとなり、お湯自体は瞬間的に沸かして使えるのですが、光熱費が割高となってしまいます。エコジョーズは瞬間的にお湯を沸かすのでどう使っても湯切れは起こりませんので、急な来客などの際も安心してお湯を使用できます。

安全性においてはどちらも安全であるものの、エコキュートはエコジョーズと異なり火を使わないので、より安全に利用することができると言えますね。

また、エコジョーズはかなりコンパクトに機器を設置できますが、エコキュートはヒートポンプ(室外機のようなサイズです)と貯湯タンクを設置する為、もし給湯器からエコキュートに変更するなら問題なく設置できるかの確認も必要になります。

エコジョーズの特徴・メリット

イラスト:エコジョーズのしくみ

  • 通常の給湯器と同じように使える
  • 通常の給湯器と同等の省スペース設置
  • お湯で使うガスを減らせる(ガス代が安くなる)

上図のとおり、給湯の際に出る「排気熱」も利用して効率よく温めることで、ガスを10~15%節約してお湯を沸かせるのがエコジョーズです。

従来型よりも本体価格が高いものの、お湯でのガス使用量が多い四人家族等のご家庭ではガス代の節約でお得になるでしょう。反面、お湯でのガス使用量が少ないご家庭では節約額が少なく、本体価格の安い通常の給湯器の方がお得になる場合もありますので、購入前には詳しく試算するのがオススメです。

ちなみに、ガスファンヒーターなど給湯器を通さないガス機器は節約になりませんので注意しましょう。

エコキュートの特徴・メリット

イラスト:エコキュートのしくみ

  • 光熱費が安くなる
  • 火を使わずにお湯を沸かす

エコキュートは、光熱費をグッと安くできるのが最大のメリットでしょう。また、火を使ってお湯を沸かすのではなく、ヒートポンプで空気中の熱を取り込んでお湯を沸かしているため、安心して利用しやすいのも特徴です。

貯めておいたお湯を使う仕組みなので、エコキュートを選ぶ際は貯湯量の確認も重要になります。一方で、導入費用がエコジョーズよりも高いため、初期費用をなるべく抑えたい方に取っては気になるところではないでしょうか。

エコジョーズとエコキュート、選ぶならどっち?

写真:どっち? イメージ

エコジョーズがオススメの人

  • 導入・買い替え費用も抑えたい
  • 湯切れを気にしたくない
  • コンパクトに設置したい

エコジョーズは湯切れの心配が無く、一度にたくさんのお湯を利用するご家庭はエコジョーズが良いと言えますね。また、エコキュートと違って貯湯タンク等の設置も不要ですので、コンパクトに設置したい方にもオススメです。

エコキュートと比べて本体価格や工事費用も安いので、導入費用や買い替え時の費用をなるべく安く抑えたい方もエコジョーズが良いでしょう。

エコキュートがオススメの人

  • オール電化がいい
  • 安全性を重視している
  • 特に光熱費を節約したい方

お住まいがオール電化の方はもちろんですが、火を使っているのがなんか不安……という方もエコキュートがオススメです。エコジョーズでは起こりえる一酸化炭素中毒やガス漏れなどの万が一の事故も、エコキュートは火やガスを使わないため起こりませんので、安心してご利用することができます。

また、エコキュートは夜間のお得な時間帯にお湯を沸かすこともあって、光熱費もぐっと節約することができるのも強みです。ただし、ライフスタイルやお湯の使い方によっては思ったよりお得にならないケースもあるようで、エコキュートから給湯器に戻す方もいらっしゃいます。給湯器に戻す理由も参考にして、何を選ぶか検討すると良いでしょう。

貯水量の確認が大切

エコキュートに貯めておける貯水量は、基本的に300L・370L・460L・550Lのものがラインナップされています。

一気に貯水量以上のお湯を使うと、日中、急にお湯を沸かすことになりエコキュートの特徴である「光熱費を抑えられる」というメリットが薄まってしまい、最悪の場合湯切れを起こしてしまうことも。

エコキュートのメリットを最大限生かすためにも、生活で使用する湯量に見合った貯水量の商品を選びましょう。

エコキュートは導入費用がお高め

写真:初期費用・コストに悩む イメージ

エコキュートはエコジョーズに比べて本体価格が高く、貯水量や機能によって導入に約40~70万円ほどかかります。エコジョーズと比べてもかなりお高めですが、こちらも補助金が出る地域があるようですので、お住まいの自治体の情報を確認してできる限り活用するとよいでしょう。

また、高額な商品ですのでいくつかの業者から見積もりを取って検討する方が多いと思いますが、見積もりの書き方は業者によって様々で分かりづらい書式もあるようです。本体の購入から設置までやってもらえると思ったら、工事費用は別だった、なんてことも。

本体代以外にも工事費用や、撤去が必要な場合は撤去費などもかかりますので、もし見積もり内容がわかりづらいときは必ず見積もりに含まれる範囲を確認する必要があります。

ちなみに、見積もりだけでも出張費が掛かる場合もあります。見積もりをお願いする時に、どこから費用がかかるのかもしっかり確認しましょう。

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エコジョーズとエコキュート、迷ったらガス料金を安くしよう

写真:ガス代 イメージ

エコキュートとエコジョーズが違うことも分かったし、エコキュートの方が光熱費は安くできそうだけど、給湯器よりも買い替え費用が掛かるんだよね、どうしよう……。と迷ったら、まずはガスの料金設定を安くしておくのがオススメ。まずガス料金を見直して、今の給湯機器のままで光熱費を安くした上で、じっくりと検討して納得できる選択をしましょう。

ちなみに、プロパンガス料金を見直すだけで、ガス代が平均20~30%も節約できます。まずはいくら節約でいるのか、料金シュミレーションでチェックしてみましょう!

      監修者:
プロパンガス事業 統括本部長
斎藤 行雄
新卒で大手プロパンガス会社へ入社。液化石油ガス設備士などの資格を取得し、充填・配送・設備工事・営業を一通り行う。その後、プロパンガス自由化に伴い独立し、業界初のWEB状でのプロパンガス会社変更サービスを立ち上げ。
2014年に法人化しガス屋の窓口を展開。プロパンガスに約30年携わった知識とノウハウを活かして、催事やガス会社向けのセミナーなどを手掛け、現在は複数のガス会社の顧問も務めている。
執筆者 神八 徹
プロパンガスのマーケティング・セールスに10年以上携わった経験を活かして、ガス屋の窓口の記事ライティングを担当。マーケット調査や執筆・編集を行っている。
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