一人暮らし必見!都市ガスとプロパンガスのメリット・デメリットと節約術
都市ガスとプロパンガスでは、一人暮らしでかかるガス料金に大きな違いがあります。どちらを選ぶかによって、毎月の生活コストが大きく変わるため、その違いをしっかり理解しておくことが大切です。
本記事では、それぞれの料金体系や相場を比較し、一人暮らしにおけるガス料金の特徴をわかりやすく解説します。
また、どちらのガスが自分の生活スタイルに合っているかを見極めるポイントや、節約のコツについても詳しく紹介します。
ガス料金で悩んでいる方や、これから新生活を始める方はぜひ参考にしてください。
一人暮らしのガス代はいくらかかる?
一人暮らしでかかるガス代は、住んでいるエリアや使用するガスの種類、さらに生活スタイルによって大きく異なります。
特に「都市ガス」と「プロパンガス」のどちらを利用するかで、毎月の請求額が大きく変わるため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
都市ガスの場合
都市ガスは供給エリア内に埋設された配管を通じてガスが供給されるため、プロパンガスよりも単価が安くなる傾向にあります。
一人暮らしの場合、都市ガスの平均的なガス代は月に2,000円から4,000円程度が目安です。
主にシャワーや料理など、使用量が少ない人であればさらに安く抑えることも可能です。ただし、冬場にガス暖房やお湯の使用量が増えると、請求額が5,000円を超えることもあります。
プロパンガスの場合
プロパンガスはボンベで供給されるため、配送や設備管理のコストが含まれ、都市ガスよりも単価が高めに設定されています。
一人暮らしの場合、月々のガス代は4,000円から8,000円程度になることが多く、特に冬季は1万円近くになることも珍しくありません。
ただし、使用量に応じた変動が大きいため、節約を意識することで一定のコストダウンが可能です。
参照元:資源エネルギー庁-賃貸集合住宅におけるLPガス料金の透明化
都市ガスとプロパンガスの違いは?
一人暮らしを始める際、ガスの種類が都市ガスかプロパンガスかで生活コストに大きな違いが生じます。それぞれの特徴や料金の仕組みを理解しておくことで、より適切な物件選びやコスト管理が可能になります。
都市ガスとプロパンガスは料金の他にも、以下のような異なる特徴があります。
項目 | 都市ガス | プロパンガス |
---|---|---|
供給方法 | 地下のガス管を通じて供給される | ガスボンベやタンクを利用した分散型供給 |
料金形態 | 基本料金+従量料金。1立方メートルあたりの単価が比較的安い | 基本料金+従量料金。輸送やボンベ交換コストがかかり、単価が都市ガスより高い傾向がある |
エネルギー効率 | 低め(燃焼時の熱量が少ない) | 高め(燃焼時の熱量が多いため、同じ量でより多くのエネルギーを得られる) |
災害時の復旧速度 | 地震などで配管が損傷すると復旧に時間がかかる場合がある | 各家庭ごとの設備が無事であれば、比較的早く復旧可能 |
利用可能エリア | 都市部などガス管が整備されている地域 | 離島や山間部、ガス管が整備されていない地域でも利用可能 |
最も特徴的なのは、供給方法の違いになります。都市ガスは、地下にあるガス管を通じて供給されるため、都市部やその周辺地域で利用されることが一般的です。
一方、プロパンガスは、ガスボンベやタンクを通じて供給される分散型のエネルギーです。そのため、離島や山間部、都市ガスのインフラが未整備の地域でも利用可能です。
一人暮らしを始める際は、これらの違いを理解した上で、ガスの種類が自分の生活スタイルや予算に合っているかを検討するようにしましょう。
都市ガスとプロパンガスのメリット・デメリットは?
ガスの種類によって、料金だけでなく使い勝手や供給方法にも違いがあります。ここでは、都市ガスとプロパンガスのメリット・デメリットを詳しく解説します。
都市ガスのメリット・デメリット
都市ガスの最大のメリットは、ガス料金が安いことです。
供給エリア内で配管を通じて供給されるため、配送コストがかからず、価格も安定する傾向にあります。一人暮らしの場合、月々のガス代が2,000円から4,000円程度に収まるケースが多く、コスト面で大きなメリットがあります。
反対に都市ガスのデメリットは、利用できるエリアが限定されていることです。都市部では広く利用できますが、地方や山間部では利用できない地域も多く、プロパンガスを選ばざるを得ない場合があります。
また、配管工事が必要なため、新しい供給エリアや建物で初期費用がかかる場合もあります。さらに、ガスの種類(主に13Aや12Aなど)が異なるため、引っ越しの際にガス機器がそのまま使用できないことがあります。
プロパンガスのメリット・デメリット
プロパンガスの大きなメリットは、供給エリアが広いことです。
ボンベを通して供給されるため、都市部だけでなく地方や離島などでも利用可能です。災害時においても、配送が可能であれば比較的早く供給が再開される点も評価されています。
また、導入時の初期費用が安い場合が多く、物件オーナーや管理会社にとって導入しやすい選択肢となっています。
そしてプロパンガスの主なデメリットは、料金が高いことです。
日本エネルギー経済研究所 石油情報センターの調査によると、2024年8月末時点のプロパンガスの小売価格は月平均9,127円で、2021年8月の最低価格7,996円と比較して1割上昇しています。
このように、プロパンガスの価格は石油価格や為替レートの影響を受けやすく、料金が不安定であることが特徴です。
さらに、ガス会社による料金設定が自由であるため、地域や物件によって料金に大きな差が生じる可能性もあります。
2024年8月政府による都市ガス代・電気代の負担軽減策
2024年8月から、政府が都市ガス代と電気代を少しでも負担を軽減するための対策を始めました。
これは、物価やエネルギー価格の上昇で生活が厳しくなっている人々を助けるための取り組みで、家庭や店などで使う都市ガス代・電気代が一時的に安くなることが期待されています。
まず、多くの家庭が利用している基本的な料金プラン「規制料金」に値引きが適用されます。このプランは、特に契約内容を選んでいない場合に自動的に利用されるもので、多くの人が対象になります。
また、自由料金プランを利用している人も値引きの対象になります。このプランは、自分で契約内容を選べるもので、これらの自由料金プランも、対象の会社を通じて値引きが実施されるため、基本的なプランに限らず、多くの人が恩恵を受けることができます。
参照元:経済産業省-2024年8月、9月及び10月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可を行いました
一人暮らしのガス代を抑えるコツ
一人暮らしではガス代が毎月の出費の中で意外に大きな割合を占めることがあります。しかし、少しの工夫でガス代を抑えることが可能です。
例えば以下のような方法で、一人暮らしのガス代は簡単に節約できるようになります。
- 無駄なガスの使用を減らす
- 給湯器の温度設定を調整する
- エネルギー効率の良い設備を使う
- 季節に応じた使い方を工夫する
- プロパンガスの契約内容を見直す
- まとめて調理して再加熱を活用
一人暮らしでは、ガス代を少し工夫するだけで月々の家計を楽にすることができます。
毎日のちょっとした習慣を見直し、無駄を減らすことで、光熱費を抑えるだけでなく、地球環境にも優しい生活を送ることができるでしょう。
まとめ
都市ガスとプロパンガス(LPガス)では、料金や供給方法に違いがあります。
一人暮らしの場合、都市ガスは料金が安い反面、利用エリアが限定され、インフラ整備の影響を受けやすいのが特徴です。
一方、LPガスは料金こそ高めですが、災害時の復旧が早く、供給エリアも広いというメリットがあります。特に持ち家の場合、LPガスを選ぶことで、自宅のエネルギー設備を自由にカスタマイズでき、災害時の備えとしても安心です。
また、エネルギー効率が高いため、使用量を工夫することでコスト削減が可能です。
価格が高いことから一見避けられがちなLPガスも、信頼できる事業者を選ぶことで、料金の交渉も柔軟に行える点も魅力です。