LPガスとは?プロパンガスとは何が違う?特徴や使用上の注意点を紹介

LPガス イメージ

「LPガス」と「プロパンガス」は同じものですが、なぜ、呼び名が違うのか気になる方もいるのでは?そこで今回は、LPガスとプロパンガスという言葉について解説。また意味や特徴、使用上の注意についても解説していきます。

LPガス(LPG)とは

LPガス(LPG )とは、「Liquefied Petroleum Gas」の略称です。

この頭文字をとってLPガス、日本語表記では「液化石油ガス」と呼ばれています。プロパンなどの「比較的液化しやすいガスの総称」です。

LPガスとプロパンガスは何が違う?

よく聞く「LPガス」と「プロパンガス」という2つの呼び名。呼び名に違いはありますが、実は、LPガスとプロパンガスは同じものです。家庭・業務用に使われているボンベに入ったLPガスの主成分がプロパンであることから、一般的にプロパンガスと呼ばれるようになりました。

なお、工業用のLPガスは主成分がブタンなので、LPガスやプロパンガスではなく、「ブタンガス」と呼ばれています。

プロパンガスの料金や都市ガスとの比較を知りたい方はこちら

LPガスの特徴

LPガスの大きな特徴は、簡単に液化できることです。この性質を利用することにより、ガスは一般家庭に効率よく供給されています。下記にLPガスの主な特徴をまとめました。

  1. 常温・常圧で気化する
  2. 圧力・低温により液化する
  3. 液化すると体積が約250分の1となる
  4. 日本全国設置可能で災害時にも強い

LPガスは常温・常圧の環境では気体ですが、常温で1MPa以下の低い圧力をかけることによって簡単に液化させることができます。液化させるメリットとは、体積を気体時の約250分の1にまで圧縮させ、より多くのガスを効率よくボンベに充填できる点です。一般家庭で使われているLPガスの場合も、液化されたものが供給されています。通常であれば、液化されたガスは自然に気化させて使用できますが、寒冷地などでは、気化器 (ベーパーライザー)が必要となるケースもあります。

また、持ち運びがしやすく、日本全国どこでも設置できる点もLPガスの強みです。全国の約半分にあたる2,400万世帯がLPガスを使用しており、特に山間部や離島などの都市ガスを利用できない地域では、重要なエネルギー源となっています。そして災害時に復旧が早いことも、大きな特徴といえるでしょう。

LPガスは避難場所や仮設住宅にも設置できるため、災害時の貴重な熱源として被災者の生活をサポートすることができます。また、カセットコンロに使用されるガスもLPガスが充てんされており、実は身近なエネルギー源として、私たちの日常生活を支えています。

空気との比重

気体の場合、LPガスはプロパンで約1.5倍、ブタンの場合は約2.0倍も空気より重くなります。そのため、万が一、ご家庭でLPガスが漏れた場合は、床面などの低い場所に溜まる性質があります。ガス漏れの疑いがある時は、掃出し窓などを開けて、底辺の換気をして対処しましょう。

臭いの有無

LPガスは本来、無色無臭です。しかし、万が一ガス漏れが起きた時に気付けるよう、安全対策の一つとして、家庭に供給されるLPガスは人工的に臭い付けされています。この臭いはガスが燃焼する時に無臭になるため、LPガスが正しく使用されている限り臭いを感じることはありません。しかしボンベの残量が少なくなると、臭いを感じることもあります。

発熱量

LPガスの主成分であるプロパン・ブタンはどちらも高い熱量 (カロリー)を発生します。最近耳にする都市ガス (メタンガス)の発熱量が約11,000Kcal/㎥なのに対し、プロパンは約24,000Kcal/㎥、ブタンは約31,000Kcal/㎥と高火力。LPガスの方が、熱量が優れていることが分かります。同じ体積で比べると、LPガスは都市ガスの約2倍以上の熱を出すことができます。

LPガスを使用する場合の注意

経済産業省の統計によると、平成30年度のLPガス使用世帯で起きたガス関連の事故件数は、合計で206件と発表されています。これはLPガスを使用している約2,400万世帯のうちの0.01%にも満たない数であり、注意事項を守って使用すれば、基本的には安全です。都市ガスに比べて危険というイメージを持っている方も多いかも知れませんが、全くそんなことはありません。

しかし万が一、少量でもガス漏れが起きた際は、LPガス・都市ガス共に爆発の危険性があることを覚えておきましょう。

もし不安な場合はガス警報器の設置も検討してみましょう。ガス警報器を設置する場合には、以下の取り決めがあります。

  • 床から30センチ以内の高さ+燃焼器より水平距離 4m以内に設置する

これは、LPガスは空気よりも比重が重いため、万が一ガスが漏れた時は下に溜まりやすいからです。警報器が鳴ったら、ガス漏れの可能性があるので、すぐにガス会社などの緊急連絡先に電話をしてください。

ガス警報器が設置不要なケース

LPガスは、安全対策として、ガス漏れに気付けるように臭い付けがされています。しかし、臭いを感知できなかった時に備えて、以下の例外を除き警報器との二段階で対策することは有効です。

LPガス警報器を設置しなくてもよい器具・条件

  1. 屋外に設置されている風呂釜、給湯器等
  2. 浴室内の風呂釜、給湯器等
  3. 常時設置されていないもの
  4. ヒューズガス栓またはねじガス栓等と接続されている燃焼器具であって、かつ、立ち消え安全装置が組み込まれているもの

LPガスは、確かな安全対策がなされたうえで各家庭に供給されています。しかし、さらに安全性を高めて使用するために、上記の例外を除き警報器を設置しましょう。

LPガスは何に使われている?

LPガスは何に使われている? イメージ

LPガスの消費量の内訳は、ガスコンロや給湯器などの家庭・業務用が約半数を占めています。主な用途をまとめました。

  1. 家庭・業務用
  2. 工業用
  3. 都市ガス用
  4. 自動車用
  5. 化学原料用

家庭・業務用としては炊事以外にも、カセットコンロや屋外バーベキュー用グリルなど、LPガスの特長を活かした幅広い機器が販売されています。身近なところでは、レストランの厨房をはじめ、学校や病院といった公共施設でも使用されるなど、業務用としても広く普及しています。

実は都市ガスにもLPガスが含まれている場合があります。都市ガスの主原料は主に天然ガスですが、熱量が低い時には、調整のためLPガスを混合させるのです。

工業用としては鉄鋼や食料品製造の熱源として利用される他、タクシーや配送車といった業務用車両でも、LPガスを燃料とするLPガス自動車が導入されています。タクシーの80%以上が、LPガス搭載車となっており、その環境性と経済性が高く評価されています。

オススメ関連記事
  • プロパンガスのメリット・デメリットを調査!新築、賃貸別にガス会社変更方法も紹介 イメージ
    プロパンガスのメリット・デメリットを調査!新築、賃貸別にガス会社変更方法も紹介!

    料理やお風呂、ファンヒーターなど生活に密接に関わっているガス …

  • プロパンガスの臭いの正体は??臭った時の原因や対処法、実際のガス事故について紹介します。 イメージ
    プロパンガスの臭いの正体は?臭った時の原因や対処法、実際のガス事故について紹介します。

    ガスを使っていたら急に臭いがした、なんて経験がある方もいるの …

  • プロパンガス・LPガスとは イメージ
    プロパンガス・LPガスとは

    ご家庭などで使われているプロパンガスはLPガス(LPG)とも …

  • プロパンガスは自由に選べる イメージ
    プロパンガスは自由に選べる

    プロパンガスはガス会社をお客様自身でお選びいただくことができ …

  • プロパンガスの供給体制 イメージ
    プロパンガスの供給体制

    プロパンガス(LPガス)は、現状の生活において必要不可欠なエ …