マンションの耐用年数は何年?平均寿命や長持ちの秘訣も解説
現代では当然のように使われているマンションですが、その耐用年数を答えられる方は意外と少ないですよね。法定耐用年数は長いはずの建物が短いスパンで建て替えられていたり、一方で100年マンションをうたう物件があったりと、マンションも色々な形があります。この記事では耐用年数やマンションの平均寿命、マンションを長持ちさせる秘訣をご紹介いたします。
マンションの法定耐用年数は「47年」
鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造のマンションの法定耐用年数は、1998年の改正までは財務省が「60年」と定めていました。ただ、60年というのは資産計算のために一律で定められたものだったため、1998年に改正が行われ、法定耐用年数は「47年」となりました。尚、木造・鉄骨造の居住用不動産の耐用年数は別途定められています。
マンションの実際の寿命は何年?
住み方やメンテナンス状況などでマンションの寿命も変わりますが、国土交通省の資料によると、鉄筋コンクリート造(RC造)の建物の平均寿命は約「68年」とされています。一方で同資料によると、適切なメンテナンスを行えば100年以上もつとも記載されていて、今後もマンションの平均寿命は延びていきそうです。
建物の寿命を長くするポイント
マンションの寿命を決めるポイントには、劣化のしにくさや適切なメンテナンス、設備配管類の管理のしやすさなどがあります。例えば鉄筋コンクリートのマンションでは、コンクリートが経年で収縮を起こしてできたヒビから雨水などが入ると鉄筋が錆びます。そうすると耐久性を損なったり、錆びで膨れ上がった鉄筋がコンクリートをを破壊したりと、マンションの寿命を縮めてしまうことに。コンクリートの質や鉄筋を覆うコンクリートの厚さも大事ですが、やはり適切なメンテナンスは欠かせませんね。
築30年のマンションが取り壊される理由
前述のとおりマンションの平均寿命は約68年ですが、中には構造躯体に問題がないにも関わらず取り壊されてしまうマンションもあります。その原因の一つが「設備配管が取り換えられない」こと。排水管などの設備配管は寿命が25年~30年ほどと言われており、古いマンションは設備配管類がコンクリートの中に埋められていて配管の取り換えが容易にできず、結果的に設備配管類の寿命と合わせて解体又は建て替えを行うケースがあるんです。
マンションの寿命を延ばすためには設備配管の維持管理が行いやすいパイプスペースを確保することも重要です。清掃や点検、有事の際の交換など適切なメンテナンスを行えば、マンションの寿命を延ばすことができるでしょう。
マンションを知り、マンションと上手く付き合おう
分譲であれ賃貸であれ、マンションのことを深く考える機会ってなかなかありませんよね。実際の寿命を知ればマンションを買う・借りる時の考え方も少し変わるのではないでしょうか。また、耐用年数は減価償却の際に必要になるポイントですので、マンションの購入をお考えの方は時間を作って調べてみると良いかもしれません。
参考文献
経済産業省 |
●石油流通・LPガス政策
●賃貸集合住宅におけるLPガス料金の透明化 ●LPガスの安全・規制 ●LPガス料金に影響?訴訟になるリスクも?知っておきたい、「LPガス」の商慣行 ●LPガスの契約を透明化!私たちにも影響する、法制度改正の中身とは? ●LPガスの商慣行是正に向けた対応方針 中間とりまとめ 概要資料 |
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