プロパンガスと都市ガス、2人暮らしのガス代で比較!
2人暮らしには光熱費の節約に敏感な世帯も多く、ちょっとでもガス代を安くできないかと考えたことがある人も多いはず。そんなにガスを使っていないのにガス代が高い……、と感じる方の多くはプロパンガスをご利用しており、都市ガスからプロパンガスに引っ越した方はプロパンガス代の高さにびっくりするでしょう。では実際に2人暮らしのご家庭だと、プロパンガスと都市ガスではどのくらいガス代に差が出るのでしょうか?プロパンガス・都市ガスの平均ガス代を基に、2暮らしでのガス代の差を比較してご紹介します。
2人暮らしのガス代の平均
プロパンガス | 都市ガス | |
---|---|---|
平均ガス代(税込) | 7,002円 | 3,534円 |
※プロパンガスのガス使用量は7㎥、都市ガスのガス使用量は7㎥×2.23で計算。プロパンガス料金はエネ研・石油情報センター「全国統計(令和6年10月末)」を、都市ガスの料金は東京ガス2024年12月検診分の料金表A表を基に試算。
2人暮らしでガス使用量がそこまで多くない場合でも、都市ガスよりもプロパンガスの方がガス代が高くなる傾向にあり、その差はおよそ二倍になっています。
その原因は大きく2つあります。まず1つ目は「基本料金」で、例えば都市ガス(東京ガス)の基本料金は759円(税込)、ちょっとガス使用量が多めでも1,056円(税込)ですが、プロパンガスの2人暮らし向け集合住宅や戸建住宅では基本料金が1,650円~2,310円(税込)となっていることが多く、基本料金だけでプロパンガスの方が1,000円以上高くなることも。
プロパンガスの方がガス代が高い2つ目の原因は「従量単価(1㎥あたりの単価)」です。ガスの熱量が違うので都市ガスをプロパンガスの熱量に換算して説明すると、プロパンガスの従量単価の全国平均は約700円ですが、都市ガスの平均単価が約400円と、ガス使用量が増えるほどプロパンガスを割高感じることになります。
2人暮らしのプロパンガス代の平均はいくら?
お風呂の湯張り1回 | 追い焚き1回 | シャワー5分×2人 | コンロ強火3分 | |
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プロパンガス代 | 167円 | 22円 | 100円 | 3円 |
プロパンガスの一人暮らしの平均ガス代は月6,000円~10,000円程度です。上表はプロパンガスの利用シーンごとの目安料金ですが、多量のお湯を使うお風呂でガスが多く使われることが分かりますね。
毎日シャワー5分を2人が浴びるとその分のガス代は約3,000円、それに基本料金を足すとそれだけで約5,000円です。お風呂のお湯はりはお湯を約200L使うので節約ポイントですが、追い焚きも毎日するとそれだけで600~700円のガス代になるので、湯量を減したり追い焚きしなくていいように続けて入浴するなど工夫すると良いでしょう。
2人暮らしの都市ガス代の平均はいくら?
お風呂1回 | 追い焚き1回 | シャワー5分×2人 | コンロ強火3分 | |
---|---|---|---|---|
都市ガス代 | 103円 | 17円 | 62円 | 1.74円 |
都市ガスの2人暮らしの平均ガス代は月4,000円~7,000円程度です。プロパンガスと同様に、お湯を使うお風呂でガスが多く使われます。
従量単価も安いのでガス代も安く、シャワーを長時間使用したり一日に何回も追い焚き・お湯張りするなどが無ければ、毎月のガス代をお安く抑えやすいと言えますね。
プロパンガスと都市ガスの年間ガス代の比較
プロパンガス | 都市ガス | |
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平均の年間ガス代(税込) | 84,024円 | 42,408円 |
月間の平均ガス代を12か月分にした簡易試算ですが、2人暮らしの場合のプロパンガスと都市ガスのガス代は年間4万円以上の差が出ました。ガス使用量が多い方は差額がもっと大きくなりますので、2人暮らしの場合でもプロパンガス代が高いことが分かります。
ガス代が高くなる原因とその対策
2人暮らしのプロパンガス代が特に高い理由は?
- 都市ガスより基本料金・従量単価が高い
- 集合住宅(特に賃貸)に住んでいる
- シャワー時間や追い焚き回数が多い
プロパンガスは戸建住宅より集合住宅の方が基本料金・従量単価ともに高いため、プロパンガス代が高くなりやすい傾向にあります。基本料金はガスを使わない人でもガス代を高く感じる原因になりますね。
お湯張りをして入浴する際に、追い焚きや足し湯を頻繁に行っていると思ったよりガス代が高くなりやすいです。それ以外にもシャワーや洗い物などでお湯を長時間使用していると、都市ガス・プロパンガスに関わらずガス使用量がぐっと増えてガス代が高くなります。
ガス代を節約するための具体的な方法
- 節水シャワーヘッドを使う
- 間をあけずに入浴する
- ガス会社の変更
ガス代節約の基本はガス使用量を減らすことなので、節水シャワーヘッドでシャワーの湯量を減らすなどの工夫が効果的です。また2人暮らしであれば入浴時間も合わせやすいので、追い焚き・足し湯をしなくていいように、お風呂のお湯が冷めないうちに続けて入浴するのも良いですね。
基本料金・従量単価の安いガス会社に乗り換えるのも一つの方法です。戸建住宅であれば簡単&無料でプロパンガス会社を変更できて、ガス代も平均30%ほどお安くできますので、戸建住宅でプロパンガスを利用している場合はガス会社変更が最も効果的にガス代削減につながりますよ。
都市ガスとプロパンガスは何が違う?
料金体系の違い
どちらのガスも、基本料金+従量料金でガス代が決まる点では同じですが、都市ガスが使用量に応じて基本料金が変わる(使用量が少ないと基本料金が安い)のに対して、プロパンガスは使用量に関わらず基本料金は一律なことが多いです。
また、どちらも自由料金ではあるものの、プロパンガスは会社によるガス料金の差が大きいことも特徴です。
供給エリアの違い
都市ガスは地中のガス管を通じてガスを供給するため、地中のガス管の無いエリアにはガスを供給できません。一方でプロパンガスはガスボンベを配送できるエリアであればどこでも使用することができます。ガスボンベを配送する分、都市ガスよりもガス料金が高くなりがちとも言えますね。
ガス自体の違い
どちらのガスも単位は㎥ですが、熱量が違うのでお風呂一杯のお湯を沸かすのにプロパンガスが1㎥必要だとしたら、都市ガスは2.2㎥必要となる計算です。また、プロパンガスは簡単に液化させられるのでボンベでの配送に向いています。原料もプロパンガスは原油(石油)、都市ガスは天然ガスと異なり、それらの要因によって従量単価も異なっています。
プロパンガスのメリット・デメリット
プロパンガスの メリット |
プロパンガスの デメリット |
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どこでも使える 災害に強い 火力が強い |
ボンベの設置が必要 料金が高い 料金が不透明 |
プロパンガスは、自宅にガスボンベを設置する点とガス料金が割高かつ不透明になりやすい点がデメリット。一方でメリットは、どこでも使えて地震などの際も復旧が早い点や、業務用器具であれば都市ガスよりも強火力が出せる点です。
都市ガスのメリット・デメリット
都市ガスの メリット |
都市ガスの デメリット |
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料金が安定して安い ガス管が地中にある |
災害時の復旧に時間がかかる場合がある 供給エリアが限られている |
都市ガスはガス料金が安いというのが最大のメリットですね。また、プロパンガスのようにボンベを置いて使用すると何となく心配になる……という人も、都市ガスはガス管が地中にありほとんど見えませんから安心です。デメリットも災害時の復旧に時間がかかる場合があることくらいですので、こだわりが無ければ都市ガスを選ぶ、という人も多いです。
2人暮らしの特徴を理解してガス代をお得に!
プロパンガス物件で2人暮らしの場合、戸建住宅・分譲住宅にお住まいになる方も多いですが、分譲住宅も集合住宅なので基本料金・従量単価が高くなりやすい点は覚えておきたいポイント。
また、ガスを一番使うのはお湯(お風呂やシャワー)ですので、2人暮らしで節約するならお風呂から始めるのがオススメです。どうしてもガス代を安くしたい!という方は都市ガスの物件を選ぶというのもアリですね。
プロパンガスの戸建住宅の場合、ガス代を最も簡単にお安くできるのはガス会社変更です。解約手続きなどもすべて代行しておりますので、いくら安くなるか気になる方はお気軽にお問い合わせください。